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パーキンソン病と水分摂取|脱水予防で立ちくらみ・便秘・ふらつきを防ぐ飲み方と注意点
パーキンソン病では、水分不足が立ちくらみやふらつき、便秘、飲み込みにくさにつながりやすくなります。
水分摂取は、脱水を防ぐだけでなく、起き上がりや立ち上がり、歩行練習などのリハビリにも取り組みやすい身体づくりに役立ちます。
この記事では、パーキンソン病で水分が大切な理由と、脱水になりやすい背景、水分を控えたくなる理由、そして無理なく水分摂取を続けるための工夫をわかりやすく整理して、紹介します。
「水分は大事だと分かっているけれど、夜にトイレが近くなるのが気になる」
「立ち上がるとふらつくので、どう飲めばいいのか知りたい」
「むせやすくて、水を飲むのが少し怖い」
パーキンソン病のご本人やご家族からは、こうした声をよく聞きます。
水分摂取は、のどの渇き対策だけでなく、立ちくらみ、便秘、脱水の予防にも関わる大切な生活習慣です。
ただし、パーキンソン病では、動作の遅さや姿勢のとりづらさ、飲み込みにくさ、自律神経の不調が重なり、水分をとること自体が負担になることもあります。
だからこそ、量だけでなく、飲むタイミングや飲み方まで含めて考えることが重要です。
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脱水のサインを確認しましょう
次の項目に、いくつ当てはまるか確認してみましょう。
✅口の中が乾きやすい。
✅尿の回数がいつもより少ない、または色が濃い。
✅立ち上がるとふらつきやすい。
✅いつもより疲れやすく、ぼんやりすると感じる。
✅むせるのが心配で、水分を控えがちになっている。
✅トイレが近くなるのが気になって、水分を減らしている。
✅飲み物を用意するのが面倒で、つい飲み忘れる。
✅食事量が少なく、食事からとれる水分も減っている。
✅夜間のトイレが不安で、夕方以降はあまり飲んでいない。
当てはまる項目が多いほど、知らないうちに脱水が進んでいる可能性があります。
パーキンソン病で水分が大切な理由
パーキンソン病では、自律神経の働きがうまく保ちにくくなることで、血圧の調整や腸の動き、発汗のバランスに影響が出ることがあります。
そのため、水分が不足すると、立ちくらみや便秘、だるさなどが目立ちやすくなります。
たとえば、朝起きたときにふらつく。
立ち上がると目の前が暗くなる。
日中でもなんとなくぼんやりする。
こうした変化は、脱水が関わっていることがあります。
水分不足が体に与える影響
水分が足りなくなると、血液中の水分も減り、血液が流れにくい状態になります。
すると、体のすみずみまで血液が届きにくくなり、疲れやすさやふらつきにつながることがあります。
また、血液中の水分が減ると、血のかたまりができやすくなり、血管への負担も大きくなります。 パーキンソン病の方にとっては、体調を崩しやすくなるだけでなく、日常動作にも影響しやすくなります。
便秘と水分の関係
パーキンソン病では、もともと便秘が起こりやすい方が少なくありません。
便が硬くなると、いきむのがつらい、出にくい、残便感があるといった状態になりやすくなります。
水分が足りないと、便がさらに硬くなり、便秘が悪化しやすくなります。
「便秘だから水分をとったほうがいい」と言われても、実際にはトイレが気になって飲みづらいこともあるため、そこにご本人やご家族の悩みが出やすいところです。
こんな方は特に注意が必要です
・朝起きるとふらつきやすい。
・トイレが近くなるのが気になって、飲む量を減らしている。
・便秘が続いている。
・むせるのが怖くて、水やお茶を控えている。
・日中もなんとなく疲れやすい
こうした様子がある場合は、水分不足が重なっている可能性があります。
パーキンソン病で脱水になりやすい理由
パーキンソン病では、水分不足につながりやすい要因がいくつか重なります。
のどの渇きに気づきにくいこと、立ち上がりや起き上がりのしにくさ、姿勢のとりづらさ、飲み込みにくさ、発汗が多いこと等が影響しやすいです。
そのため「飲みたい気持ちはあっても、飲むまでの動作が大変」という状態になりやすくなります。

水分を控えたくなる理由
パーキンソン病のご本人が水分を控える背景には、生活の中の切実な事情があります。
特にトイレが近くなる不安、むせる怖さに加えて、すくみ足や立ち上がり、起き上がりのしにくさ、飲む姿勢を整えづらいことが重なりやすくなります。
そのため、飲みたい気持ちはあっても、水分をとるまでの動作そのものが負担になりやすくなります。

パーキンソン病の水分摂取で大切な考え方
パーキンソン病では、水分を「一気にたくさん飲む」のではなく、こまめに分けてとることが基本です。
特に起床時、食事の前後、日中の活動前後は意識しやすいタイミングです。

朝起きたらまず一杯
睡眠中は水分をとらないため、朝は脱水気味になりやすい時間帯です。
起床後の水分補給は、立ちくらみの予防にも役立ちます。
日中に少量ずつ分ける
まとめて飲むより、数回に分けるほうがむせにくく、体にも負担をかけにくくなります。
便秘対策としても意識する
便秘がある方は、水分を意識してとることで便をやわらかくしやすくなります。
食物繊維だけでなく、水分との組み合わせが大切です。
夜は控えすぎない
夜間頻尿を気にして極端に減らすと、朝の脱水や便秘の悪化につながることがあります。
飲む時間を少し前倒しにする工夫が役立ちます。
立ちくらみやふらつきへの工夫
パーキンソン病では、立ち上がったときに血圧が下がる「起立性低血圧」がみられることがあります。
水分が足りないと、ふらつきが強くなることがあります。
以下のような工夫を参考にしてみてください。
・立ち上がるときはゆっくり動く。
・長く座ったあとは、急に立たずに姿勢を整える。
・朝は特に水分を意識する。
・必要に応じて、医師と薬の調整を相談する。
水分補給だけで全てが改善するわけではありませんが、日常のふらつきを軽くするための基本的な工夫として大切です。
飲み込みにくい方への工夫
パーキンソン病では、飲み込みにくさがある方も少なくありません。
水分は特にむせやすいため、飲む際には以下のような工夫が必要です。
・少量ずつゆっくり飲む。
・姿勢を整えてから飲む。
・必要に応じてとろみをつける。
・温度を変えて飲みやすさを確認する。
・一人で難しい場合は、言語聴覚士等の専門職に相談する。
「飲めないからやめる」のではなく、「飲みやすい形に変える」ことが大切です。
水分をとるときに注意したいこと
パーキンソン病のご本人でも、持病や服薬によって注意が必要なことがあります。
心不全がある場合
水分を増やしすぎると、むくみや息切れにつながることがあります。
主治医の指示を優先してください。
腎機能が低下している場合
水分の量を調整する必要があることがあります。
自己判断で増減せず、医師に確認することが大切です。
利尿薬を使っている場合
トイレが近くなりやすく、水分を控えたくなることがあります。
服薬時間とのバランスを含めて相談が必要な場合があります。
リハビリをより効果的にするために
水分摂取は、日常の体調を整えるだけでなく、リハビリを行いやすい身体の土台をつくるうえでも大切です。
脱水を防ぐことで、立ち上がりのときのふらつきが軽くなり、ベッドからの起き上がりや椅子からの立ち上がり、歩き始めの一歩が出しやすくなります。
また、体のだるさが強いと、歩行練習や立位練習、バランス練習に集中しづらくなります。
水分をしっかりとることで、こうした練習に取り組む際のぼんやり感や疲れやすさをやわらげ、短い時間でも動きやすい状態を保ちやすくなります。
たとえば、リハビリ前に少し水分をとっておくことで、
・起き上がりや立ち上がりの動作に入りやすくなる。
・歩行練習の最初の一歩が出やすくなる。
・ふらつきが少なくなり、移動や方向転換がしやすくなる。
・練習中の疲れやすさを軽くしやすくなる。
・便秘や不快感が和らぎ、日中の活動に向かいやすくなる。
さらに、むせやすさや飲み込みにくさがある方でも、水分のとり方を整えることで、食事や服薬、休憩のタイミングが整いやすくなり、1日のリズムを安定させやすくなります。
水分摂取を整えることは、パーキンソン病のリハビリを、より動きやすく、続けやすい状態に近づけるための大切な準備といえます。

ご家族ができること
ご家族のサポートは、パーキンソン病の水分摂取を続けるうえでとても重要です。
ただし「飲ませる」ことだけを目的にすると、ご本人の負担が大きくなります。
・飲みやすい時間に声をかける。
・コップやストローを使いやすいものにする。
・夜間の動線やトイレ環境を整える。
・むせやすさ、立ちくらみ、便秘の変化を観察する。
・飲む量が急に減った場合は体調変化を疑う。
生活の中で無理なく続けられるよう上記のような工夫が、結果として水分摂取の継続につながります。
まとめ
パーキンソン病のご本人にとって、水分摂取は立ちくらみ、便秘、脱水の予防に関わる大切な習慣です。
特に、のどの渇きに気づきにくいこと、むせやすいこと、立ち上がりや姿勢のとりづらさ、トイレが近くなる不安が、水分不足につながりやすくなります。
・脱水は血液の流れや体調に影響する
・パーキンソン病では、渇き、発汗、便秘、起立性低血圧に注意が必要
・水分は少しずつ、こまめにとることが基本
・むせやすい場合は、飲み方や姿勢、形態を工夫する。
・心不全や腎機能低下がある場合は、主治医の指示を優先する。
・水分を整えることは、リハビリをより効果的に進める土台にもなる。
飲みすぎを心配して控えすぎるよりも、その人に合った量と方法を見つけることが、毎日の体調を整える助けになります。
なお、脱水に関する情報は過去に投稿したコラム
「脳卒中と水分摂取|脱水予防で再発リスクを減らす飲み方のタイミングと注意点 | ナッセボディワークス」でも詳しく解説しています。
あわせて参考にしていただくと、より理解が深まります。
【よくあるご質問(Q&A)】
Q1. パーキンソン病では、水を飲むとトイレが近くなるので控えたほうがいいですか?
A. 極端に控えると脱水や便秘の悪化につながることがあります。夜間が不安な場合は、寝る直前を避けて少し前に飲む、日中にこまめに飲む工夫が役立ちます。
Q2. 立ちくらみがあるとき、水分はどれくらい意識すればいいですか?
A. 起床時は特に意識して、日中も少量ずつ分けてとることが大切です。症状が強い場合は、薬や血圧の確認も必要です。
Q3. むせるときは、どう飲めばよいですか?
A. 一度に飲まず、少量ずつゆっくり飲むことが基本です。必要に応じてとろみをつけたり、姿勢を整えたりすると飲みやすくなることがあります。
Q4. お茶やコーヒーでも水分補給になりますか?
A. なるにはなりますが、飲みやすさや利尿の影響を考えると、水や麦茶を中心にするほうが続けやすいことがあります。
【参考文献】
・日本神経学会.パーキンソン病診療ガイドライン.
・Freeman R, et al. Consensus statement on the definition of orthostatic hypotension. Clin Auton Res. 2011.
・日本循環器学会/日本心不全学会.心不全診療ガイドライン.
・厚生労働省.熱中症予防と水分補給に関する情報.
「自分や家族の場合はどうなんだろう」
「今やっているリハビリで、この先も大丈夫なのか」
そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚は、
脳卒中・パーキンソン病・脊髄損傷など、
病院でのリハビリを終えた後も
“動きと生活をどうつないでいくか”
を大切にしている自費リハビリ施設です。
一人ひとりの状態を丁寧に確認し、
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今の生活環境や目標に合わせた関わりを行っています。
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