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「今のリハビリ、本当に合っている?」 家族が感じる違和感は間違っていないかもしれません

コラム

脳卒中で重い麻痺が残った家族を支えていると、ふとした瞬間にこんな気持ちがよぎることはありませんか。

「このリハビリで本当に良くなるのだろうか」
「毎日通っているけれど、変化が見えない」
「専門家に任せているけれど、どこか腑に落ちない」

はっきりとした理由は説明できないけれど、心のどこかにある“違和感”。
実はこの感覚、多くのご家族が共通して抱えています。

リハビリに対する違和感は何も家族だけが感じているものではありません。
困っている本人自身も違和感を感じていることも少なくありません。
そんな時にはぜひ以下のコラムもご覧ください。
https://bodyworks.necess.jp/?p=1658

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「違和感」を感じる家族は少なくありません

脳卒中後のリハビリは、医師やリハビリスタッフが中心となって進められます。
そのため家族は「専門家がやっているのだから間違いない」と思おうとします。

それでも、

  • リハビリ内容がいつも同じに見える
  • 疲れて終わるだけで、生活が楽になっている実感がない
  • 本人の表情がどこか沈んでいる

こうした小さな違和感が積み重なり、「このままでいいのだろうか」という不安につながっていきます。

「良くなっていない=リハビリが無意味」ではない

ここで大切なのは、
変化が見えない=リハビリが間違っている、とは限らない という点です。

脳卒中後、特に重度の麻痺がある場合、回復は直線的には進みません。
一時的に良くなったように見えても、体調や疲労、環境の変化で後退することもあります。

また、リハビリの目的は「目に見える動作改善」だけではなく、

  • 関節が固まるのを防ぐ
  • 痛みや二次障害を予防する
  • 今後の回復に備えた土台を作る

といった“維持”や“準備”の意味合いを持つこともあります。

それでも「合っていない」と感じるときに見直したい視点

一方で、家族の違和感が重要なサインであることも事実です。

特に次のような点が気になる場合は、立ち止まって考える価値があります。

  • 生活動作(起きる・座る・立つ)が以前より楽になっていない
  • 動きが改善するどころか、かえって崩れてきている
  • リハビリの目的や方針を説明されていない

この場合、「今の段階に合ったリハビリになっているか」という視点が抜けている可能性があります。

リハビリは「誰にでも同じ」ではうまくいかない

脳卒中の後遺症は、同じ診断名でも中身はまったく異なります。

・どの部位にどの程度の麻痺があるのか
・体幹や呼吸はどうか
・疲れやすさ、集中力はどうか

こうした要素によって、必要なリハビリは大きく変わります。

にもかかわらず、
「とにかく動かす」「歩く練習を繰り返す」だけになっている場合、
本人の状態とズレが生じやすくなります。

家族ができることは「正解を探す」ことではない

多くのご家族が、「もっと良い選択をしなければ」と自分を責めてしまいます。

しかし、リハビリに絶対的な正解はありません。
大切なのは、

  • 本人の負担が過剰になっていないか
  • 生活が少しでも楽になっているか
  • 将来に向けた説明がなされているか

こうした点を、家族の視点で確認し続けることです。

「違和感」は、次の一歩を考えるきっかけ

今のリハビリが合っていないのでは、という感覚は、
決してわがままでも、素人判断でもありません。

むしろそれは、本人を一番近くで見ている家族だからこそ気づけるサインです。

すぐに答えが出なくても構いません。
「本当にこのままでいいのか」と考え始めたこと自体が、
次の選択肢を知るための大切な第一歩になります。

まとめ

重度の麻痺がある脳卒中後のリハビリでは、
成果が見えにくい時期が続くことも少なくありません。

それでも家族が感じる違和感には、必ず理由があります。

「合っていないかもしれない」と感じたときは、
その感覚を否定せず、立ち止まって見直してみてください。

リハビリは続けることだけが正解ではありません。
今の状態に合った関わり方を探し続けることこそが、
本人と家族の未来につながっていきます。

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小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手