コラム COLUMN

リハビリが辛い…                     ~リハビリテーションを受ける方、実施中の方へ~

コラム

人は人生のなかで、ケガや病気・手術により、以前の生活が送りにくくなってしまうことがあります。
ご自身やご家族・ご友人・お知り合いの人生にとっても大きな出来事で、これからどうなっていくのか、
痛みを我慢してリハビリテーションを続けているが本当に良くなるのかなど、
辛い気持ちや不安は尽きないかと思います。

そこで以下のトピックについて解説致します。

・そもそもリハビリとは何か?

・リハビリが辛いと思う理由

・辛さや不安が少しでも和らぐために

この記事を読んで、今、
不安や辛い気持ちを持っている方々が少しでも前向きにリハビリテーションに取り組めるようになれれば幸いです。

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「リハビリが辛い」と感じていらっしゃる方に向けて

そもそもリハビリとは何か。

世間ではリハビリとよく聞くと思いますが、正式名称は「リハビリテーション」といいます。ラテン語からの派生で、意味は「再び適する状態」という意味です。

WHO(世界保健機関)ではリハビリテーションを
「能力低下・社会的不利のある者を環境に適応するように訓練するだけでなく、社会統合を促すために環境や社会へ、全体として介入することを目的としている。」
と定義づけされています。

簡単にいうと、病気・ケガや手術などで変わってしまった自分の身体や生活スタイルを、再び社会に適する状態に近づけると捉えていただければと思います。

リハビリテーションが辛いと思う理由

この記事をご覧になっている方々はリハビリテーションに対してどんなイメージを持っていますでしょうか?

・痛いのを我慢しないといけない

・長期間続けなければならない

・良くなるかどうか分からない

などなど、あまり良いイメージではないかもしれません。

ケガや病気で大変な思いをされている方は気持ち的にも落ち込んでしまい、
余計にネガティブなイメージに感じるかと思います。

では、なぜリハビリテーションに対して不安や辛い気持ちが出てくるのか、
代表的なものを以下に挙げてみました。

・リハビリテーションって具体的に何をするの?

・リハビリテーションは痛い?

・リハビリテーションは長い期間しなければならない?

他にも様々な要因があるとは思いますが、
まずご自身の不安や辛さがどれに該当するかを確認していただければと思います。

「自分はこんな理由でリハビリテーションが辛い・不安だと思っているんだな。」
と認識するだけでも少し楽になり、解決方法を考えるヒントになるかと思います。

それぞれについて説明をさせていただきますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:リハビリの効果がないと感じるのはなぜか?~その対処法について~

リハビリテーションって具体的に何をするの?

リハビリテーションは基本的にはセラピスト(理学療法士:PT・作業療法士:OT・言語聴覚士:ST)とともに行います。

理学療法士は「起きる」「立つ」「歩く」など、日常生活における基本的な動作の改善を、

作業療法士は「洗濯物を干す」「買い物に行く」など、より日常における実動作の改善を目的に実施しています。

言語聴覚士は「言葉を発しやすくする」「食べ物を飲み込みやすくする」
など、嚥下やコミュニケーションの改善を目的に実施しています。

セラピストとともに関節の曲げ伸ばしをして関節を動きやすくしたり、
電気刺激や重りなどを用いて弱った筋肉を鍛え、
楽に立ち座りをしたり歩けるようにしたり、
買い物が出来るように物を覚える訓練や舌の運動をして飲み込みが上手くできるような訓練など、内容は多岐にわたります。

ご自身の病気・ケガの種類によって受けられるリハビリテーションは法律で決まっていますが、
共通していることは再び社会に復帰できるために必要な行動や習慣を身に着ける訓練をしていると考えていただいてかまいません。

リハビリテーションは痛い?

リハビリテーションの概要は何となく分かっていただけたかと思います。

その中で多くの方はリハビリテーションは痛いのではないか?という不安があるかと思います。

「リハビリの痛み」については「リハビリで痛いと感じるのはなぜ?痛い時の対処方法を紹介」をご参照ください。

ケガ・病気・手術・精神的ストレスなど様々な要因で痛みは出現します。
人によってすぐに痛みが無くなる方もいれば、なかなか痛みが無くならない方もいます。
私も現場でリハビリテーションを実施しているときに、
「いつになったら痛みは和らぐのか、この痛みは治らないのではないか」
といったことをおっしゃる方がたくさんいらっしゃいました。

痛みの種類も人それぞれ違いますし、強さも人それぞれです。

リハビリテーションを行う際、セラピストは常に今の痛みの状態を確認・把握し、それ以上痛みが強まらないように注意しながらリハビリテーションを進めています。

痛みが軽減または痛みが増したなど変化があれば、遠慮なく医療スタッフに相談していただければと思います。

リハビリテーションは長い期間しなければならない?        

特に入院生活を送られている方は
「自分はどれくらいの期間リハビリテーションを行わなければならないのか」
と疑問に思ったり、不安に思う方がいらっしゃると思います。

病気・ケガを発症した場合は、基本的には急性期病院に入院し、
さらに身体の機能改善が必要な場合は回復期病院に転院して、
より長時間のリハビリテーションを受けることができます。

入院期間を図に示したのでご参照ください。

急性期病院は基本的には2週間程度の入院で、そこから回復期病院に転院することが一般的です。

回復期病院に入院後は疾患別に入院期間が決まっています。

基本的にはこの期間のなかで病状を安定・改善させ、社会復帰するためにリハビリテーションを行うことになります。

不安や辛い気持ちが少しでも軽くなるために

前述したリハビリテーションが辛い理由以外にも様々な不安や辛い気持ちを持たれることは何も不思議ではありません。

人によって不安・辛さの捉え方は違います。

その場合の対処方法をご提案させていただきます。

①まずはリハビリテーションに対して何が不安・辛いのかを明確にする

不安・辛さの原因となることが明確になることで、医療スタッフに相談する際に伝わりやすくなります。

②原因がわかったら話しやすい人に相談する

リハビリテーションに対しての不安・辛さがあるのだからセラピストに相談しなければと思われるかもしれません。
しかし、必ずセラピストに相談する必要はありません。
ご自身が
「この人なら、自分が言うことをしっかり聞き取ってくれるな」
と思うスタッフに相談するほうが、
話している内に不安や辛さが和らぐこともあります。

③日々のコミュニケーションが重要

リハビリテーションはご自身だけが頑張るものでもなく、セラピストが一人で行うものでもありません。

病気・ケガを乗り越え、その人その人にあった社会復帰を目指すためにどんな目標を達成したいのかをセラピストに伝え、
セラピストはその目標を達成するためにどんな身体の機能改善が必要なのかを考え、
リハビリテーションを実施していきます。

そしてそのリハビリテーションによってご自身の中でどんな変化があったのかをセラピストとともに感じ、
さらに次のステップに進んでいくことができれば、
すこしずつ不安や辛い気持ちが解消されていくかと思います。

【まとめ】まずは落ち着いて、リハビリテーションの何に対して不安・辛い気持ちがあるのかを明確に。

いかがでしたでしょうか?

まとめとして

・話しやすい人に自分がどういう不安・辛さがあるのかを伝える。

・セラピストと共にリハビリテーションの
目標(何のためにリハビリテーションを行うのか)をしっかりと見据えて行う

以上を踏まえてこれからリハビリテーションを受ける方や今実施中の方は
担当のセラピストと共に励んでいただければ幸いです。

この記事を読んで完全に解決した!
という方とそうでない方といらっしゃるかもしれませんが、
少しでもリハビリテーションに対する不安・辛さが軽くなることを願っております。

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小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手