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片麻痺でも自宅でお風呂に入れるようにするためには

コラム

「家のお風呂にまた入りたい」

脳卒中後の片麻痺がある方にとって、自宅での入浴は大きな目標のひとつです。

しかし実際には、

  • 転倒が怖い
  • またぐ動作が不安
  • 一人で服を脱ぎ着できない
  • 家族が心配して止めている

このような理由から、デイサービスのお風呂だけになっていたり、シャワーのみになっているケースも少なくありません。

ですが、片麻痺があるからといって「自宅のお風呂は絶対に無理」というわけではありません。

身体機能の改善だけでなく、「環境調整」や「動作方法」を工夫することで、自宅入浴が可能になる方は多くおられます。

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自宅入浴で一番大切なのは“転ばないこと”

入浴は、脳卒中後の生活動作の中でも特に転倒リスクが高い場面です。

理由としては、

  • 床が滑りやすい
  • 裸で支えが少ない
  • 浴槽をまたぐ必要がある
  • 立ったり座ったりが多い
  • 温度変化で血圧が変動しやすい
  • 下肢装具を外している

などが挙げられます。

そのため、自宅入浴を目指す際には「できるかどうか」ではなく、

「安全にできるか」

を最優先に考える必要があります。

まず確認したい3つのポイント

① 立位バランスは安定しているか

浴槽の出入りでは、片足立ちに近い場面が発生しやすいです。

特に、

  • 浴槽をまたぐ瞬間
  • ズボンや下着を上げ下げする場面
  • 方向転換する場面

ではバランス能力が必要になります。

「歩ける=安全に入浴できる」ではないため、入浴動作に特化した練習が重要になります。

一方で工夫と練習をすれば、上記の動作を別の方法で行うことも可能です。

ズボンの上げ下げなどはイスを使う、浴槽をまたぐ際には座面回転式の浴槽手すりを使うなど、
補助具を使用することで安全におこなうことも可能です。

② 麻痺側の足にどれくらい体重を乗せられるか

片麻痺の方では、無意識に非麻痺側ばかりに頼ってしまうことがあります。

しかし入浴では、狭い空間の中で重心移動が必要になります。

麻痺側へ適度に体重を乗せられることは、転倒予防に非常に重要です。

③ 疲労や血圧変動は強くないか

お風呂は思っている以上に体力を使います。

脳卒中後は、

  • 疲れやすい
  • のぼせやすい
  • 血圧が変動しやすい
  • 長時間動くと麻痺が強くなる

という方も少なくありません。

「入れるか」だけでなく、「入った後にぐったりしないか」も重要な視点です。

自宅のお風呂で役立つ環境調整

手すりの設置

最も重要な環境調整のひとつです。

特に、

  • 浴槽のまたぎ部分
  • 洗い場から立ち上がる場所
  • 脱衣所

などに手すりがあるだけで、安全性は大きく変わります。

シャワーチェアの活用

座って洗えるだけでも転倒リスクはかなり軽減します。

「立って洗わないといけない」と思われる方もいますが、安全性を優先することが大切です。

滑り止めマット

濡れた床は想像以上に危険です。

特に片麻痺では、足裏感覚が低下している方も多いため、滑り止めマットは有効です。

浴槽台・浴槽内椅子

浴槽を深くまたぐことが難しい場合は、段差を小さくする工夫も有効です。

「高すぎる浴槽」が入浴を難しくしているケースは少なくありません。

その他にも様々な入浴に関連する補助具があり、浴室の環境に応じた調整を行うことで、
麻痺があっても安全に入浴することができるケースがあります。

リハビリで練習したいこと

またぎ動作の練習

浴槽をまたぐ動きは、単純な筋力だけではなく、

  • バランス
  • 体重移動
  • タイミング
  • 恐怖心への対応

なども関係します。

実際の浴槽高さを想定した練習が重要です。

方向転換の練習

浴室は狭いため、小さな方向転換が多くなります。

この動作でふらつく方は非常に多いため、歩行だけでなく「狭い場所での動き」の練習も必要です。

立ち座りの反復練習

洗い場での動作には、繰り返しの立ち座りが必要になります。

手すりを使いながらでも、安定して行えることが大切です。

また場合によっては装具を外した状態での動きの確認も必要となります。

専門家の指導の下、動作を確認し安全に入浴できるかどうかの評価をすることをお勧めします。

家族が気を付けたいポイント

ご家族は「危ないからやめておこう」と考えることがあります。

もちろん安全性は大切ですが、一方で、

「また家のお風呂に入りたい」

という想いは、本人にとって大きな生活意欲につながることもあります。

そのため、

  • 完全に禁止する
  • 無理に一人でさせる

ではなく、

  • どこが危険なのか
  • 何ができれば安全性が上がるのか
  • どんな環境調整が必要なのか

を整理していくことが大切です。

反対にもう入れるでしょう、と安易な気持ちで入浴すると大変なことになってしまうことも少なくありません。

しっかりセラピストなどの専門家の確認をした上で、安全に入浴できる準備をしましょう。

「また家のお風呂に入りたい」は大切な目標

入浴は単なる清潔保持ではありません。

「自分らしい生活」を取り戻すための大切な行為でもあります。

実際に、

  • 家のお風呂に入れるようになった
  • 一人で洗髪できた
  • 家族の介助量が減った

ことで、自信につながる方も多くおられます。

片麻痺があっても、適切なリハビリや環境調整によって、自宅入浴の可能性は広がります。

「もう無理かな」と決めつけず、一歩ずつ安全にチャレンジしていくことが大切です。

ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚では

ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚では、

  • 入浴動作練習
  • 浴槽またぎ練習
  • 転倒予防練習
  • 自宅環境を想定した動作指導
  • 必要な補助具の提案

など、実際の生活場面につながるリハビリを行っています。

「家のお風呂にまた入りたい」

そんな目標がある方は、ぜひ一緒に入れるように目指しましょう。

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「今やっているリハビリで、この先も大丈夫なのか」
そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。

ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚は、
脳卒中・パーキンソン病・脊髄損傷など、
病院でのリハビリを終えた後も
“動きと生活をどうつないでいくか”
を大切にしている自費リハビリ施設です。

一人ひとりの状態を丁寧に確認し、
電気刺激治療機IVES(アイビス)や
免荷歩行装置アンウェイなども活用しながら、
今の生活環境や目標に合わせた関わりを行っています。

「通うかどうか」ではなく、
「今の状態をどう捉えればいいのか」 を整理するだけでも構いません。
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小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手