コラム COLUMN
パーキンソン病の非運動症状とは?種類・原因・リハビリ方法を解説|ナッセボディワークス
「震えや動きにくさ以外にも、なんとなくぐっすり眠れない・気分が落ち込む・便秘が続く…これもパーキンソン病と関係があるの?」と感じたことはありませんか?
パーキンソン病には、手足の震えや筋肉のこわばりといった運動症状だけでなく、睡眠・気分・自律神経・認知機能など全身に影響する非運動症状があります。これらは患者さんの日常生活の質(QOL)を大きく左右するにもかかわらず、「歳のせい」と見過ごされてしまうことが少なくありません。
この記事では、以下のトピックについて解説します。
この記事でわかること
- パーキンソン病の非運動症状とはどんな症状か
- 非運動症状の種類と、それぞれの原因・特徴
- 運動症状より先に現れる「前駆期症状」について
- リハビリでどのような改善が期待できるか
- 日常生活でできる自宅ケアのポイント
「非運動症状について正しく理解し、生活の質を少しでも改善したい」という方は、ぜひ最後までお読みください。
リハビリに関するご相談を受付中!
まずはお気軽にご連絡ください。
リハビリに関するご相談を受付中!
まずはお気軽にご連絡ください。
-
\ 当院のリハビリコース /
リハビリ内容を見る -
\ お電話はこちら /
080-4794-0540 -
\ 無料相談受付中 /
リハビリ相談をする
パーキンソン病の非運動症状とは
パーキンソン病とは、脳の神経細胞の障害によってドーパミンという物質が不足し、体が動きにくくなる進行性の神経疾患です。
振戦(ふるえ)・固縮(筋肉のこわばり)・動作緩慢・姿勢保持障害が「4大運動症状」として知られています。
一方で、非運動症状とは、これらの運動機能以外の領域に現れる多彩な症状の総称です。
自律神経系・精神・睡眠・認知機能・消化器など、全身のあらゆる機能に影響を与えます。
📌 ポイント
国際的な研究では、パーキンソン病患者の約90%に何らかの非運動症状が存在するとされており、QOLへの影響は運動症状と同等、あるいはそれ以上と報告されています。
にもかかわらず、非運動症状は「加齢のせい」として本人も周囲も見過ごしやすく、医療者側も運動症状の管理を優先するために、発見・対応が遅れてしまうケースが多いのが現状です。
パーキンソン病の非運動症状の種類
非運動症状は非常に多岐にわたります。以下に代表的な症状をカテゴリ別にまとめました。
精神・認知機能に関わる症状
抑うつ・不安
気分の落ち込みや意欲の低下、不安感が強まる症状です。パーキンソン病ではドーパミンだけでなく、セロトニンやノルアドレナリンといった気分に関わる神経伝達物質も減少するため、30〜40%の患者さんにうつ症状が見られるとされています。
アパシー(意欲低下)
うつとは異なり、悲しみではなく「何もやる気が起きない」「以前は好きだったことに興味が持てない」という状態です。家族から見ると「怠けている」と誤解されやすいですが、脳の機能的な変化によるものです。
認知機能の変化
注意・記憶・遂行機能(物事を計画的に進める力)の低下が見られることがあります。進行が進んだ場合、レビー小体型認知症へ移行するケースもあります。
睡眠に関わる症状
レム睡眠行動障害(RBD)
夢の内容に合わせて手足を動かしたり、大声で叫んだりする睡眠中の異常行動です。パーキンソン病の前駆症状として特に注目されており、RBDを持つ方の約80%がその後10〜20年でパーキンソン病やレビー小体型認知症を発症するという報告があります。
不眠・昼間の過眠
夜間の不眠と日中の強い眠気が同時に現れることがあります。薬の影響や自律神経の乱れが関与しています。
自律神経に関わる症状
| 症状 | 特徴・注意点 |
|---|---|
| 起立性低血圧 | 立ち上がったときにめまい・ふらつきが起こります。転倒リスクと密接に関係します。 |
| 頻尿・排尿障害 | 夜間の頻尿や尿意切迫感が生じます。睡眠の質の低下にもつながります。 |
| 発汗異常 | 大量発汗または発汗低下が現れます。体温調節が困難になることがあります。 |
| 便秘 | 腸管神経叢への異常タンパク蓄積が原因。診断の10年以上前から出現することも。 |
感覚・その他の症状
嗅覚障害
においを感じにくくなる症状で、パーキンソン病患者の70〜90%に認められます。運動症状よりも先に現れることが多く、早期発見のマーカーとして研究が進んでいます。
疼痛・疲労感
筋肉のつっぱり感や関節の痛み、原因のはっきりしない強い疲れ感が現れます。「なんとなく体がつらい」という訴えの背景にある場合も多く、QOLへの影響が大きい症状です。
嚥下障害(えんげしょうがい)・低音声症
声が小さくかすれる「低音声症」や、飲み込みにくさが出てくる「嚥下障害」も非運動症状の一つです。誤嚥性肺炎の予防のためにも、早期からの対応が重要です。
運動症状より先に現れる「前駆期症状」
近年の神経病理学的研究により、パーキンソン病の原因となる異常タンパク質(α-シヌクレイン)の蓄積は、運動症状が現れる数年〜十数年前からすでに始まっていることがわかってきました。
この時期(前駆期)に現れやすい非運動症状として、特に以下の3つが注目されています。
前駆期に多い非運動症状
- レム睡眠行動障害(RBD):夢の内容に合わせた激しい寝言・体動
- 嗅覚障害:においがわかりにくくなる
- 便秘:数年以上前から続く排便困難
これらの症状がある場合、必ずしもパーキンソン病であるというわけではありませんが、神経内科への相談や定期的な観察が推奨されます。早期から状態を把握しておくことで、診断後のリハビリ開始をよりスムーズに進めることができます。
非運動症状へのリハビリについて
専門家に相談してみませんか?
「どんな症状から相談すればいい?」「自宅でできることはある?」
公式LINEからお気軽にご連絡ください。
リハビリで改善が期待できること
パーキンソン病のリハビリテーションは、運動症状だけを対象にするものではありません。非運動症状に対しても、科学的根拠(エビデンス)に基づいた有効なアプローチが存在します。
抑うつ・アパシーに対するリハビリ
有酸素運動は脳由来神経栄養因子(BDNF)の分泌を促し、うつ症状の軽減に役立つことが示されています。また、音楽に合わせたリズム運動やダンスセラピーは、気分の改善と社会参加の促進に効果的です。
週3回・1回30〜45分程度のウォーキングや水中歩行など、関節に負担の少ない中等度の有酸素運動から始めることが推奨されます。
認知機能低下に対するリハビリ
「歩きながら計算する」「音楽に合わせて手を動かす」といったデュアルタスク訓練(2つの課題を同時に行うトレーニング)は、前頭前野の賦活(ふかつ)に効果があるとされ、遂行機能・注意機能の維持に役立ちます。
睡眠障害に対するアプローチ
日中の活動量を高めることで夜間の睡眠の安定につながります。朝の光を積極的に浴びる習慣(光療法)は概日リズム(体内時計)を整える効果があり、睡眠の質の改善に有効です。
便秘に対するリハビリ
腹筋・骨盤底筋のトレーニングや、食後のウォーキングは腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進します。水分と食物繊維の摂取も合わせて行うことで、排便リズムの改善が期待できます。
嚥下障害・低音声症に対するリハビリ
パーキンソン病に特化した音声療法プログラム「LSVT LOUD®」は、発声の大きさと明瞭度の改善に高いエビデンスがあります。日常の中でも「少し大きいかな」と感じるくらいの声で話す意識が、誤嚥予防と会話能力の維持に役立ちます。
📌 リハビリを始めるタイミングは早いほど良い
パーキンソン病のリハビリは、症状が軽い段階から始めるほど脳の可塑性(かそせい)を活かしやすく、機能の維持に効果的とされています。「まだ大丈夫」と思っているうちから相談することをおすすめします。
自宅でできるセルフケアのポイント
専門的なリハビリに加え、日常生活の中で実践できるセルフケアも非運動症状の管理に効果的です。
朝の光を浴びる習慣をつける
起床後30分以内に自然光を浴びることで、体内時計がリセットされ、夜の睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌が整います。天気のよい日は窓を開けて日光を浴びながら軽いストレッチをするのもおすすめです。
リズムのある音楽を聴きながら歩く
リズムに合わせて歩く「リズム聴覚刺激(RAS)」は、歩行の安定だけでなく気分の向上にも効果があります。好きな音楽をかけながらのウォーキングは、無理なく続けやすい運動習慣としておすすめです。
食事の内容と薬の服用タイミングに気をつける
パーキンソン病の薬(レボドパ製剤)は、高タンパク食と同時に摂取すると吸収が妨げられる場合があります。また、水分と食物繊維を意識的に摂ることが便秘対策に効果的です。食事内容については担当医・管理栄養士にも相談してみましょう。
声を出す機会を意識的に増やす
音読・カラオケ・声に出しながらの体操など、楽しみながら声を出す習慣が、低音声症や嚥下機能の維持に役立ちます。日常会話でも「少し大きめの声」を意識することが大切です。
まとめ
- パーキンソン病の非運動症状は、抑うつ・睡眠障害・便秘・認知機能低下・嚥下障害など多岐にわたる
- これらは患者さんの生活の質(QOL)に大きく影響するにもかかわらず、見過ごされやすい
- 嗅覚障害・RBD・便秘などは運動症状より先に現れる「前駆期症状」として注目されている
- リハビリテーションは非運動症状にも有効で、早期から始めるほど効果が期待できる
- 日常生活でのセルフケアとリハビリを組み合わせることが、長期的なQOL維持につながる
パーキンソン病の非運動症状は、運動症状と同様にリハビリによるアプローチが有効です。「こんな症状もパーキンソン病と関係があるの?」と思ったら、ぜひ早めに専門家へご相談ください。
当施設では、運動症状・非運動症状の両面から患者さんをトータルにサポートする自費リハビリを提供しています。お気軽にお問い合わせください。
リハビリに関するご相談を受付中!
まずはお気軽にご連絡ください。
当施設のリハビリコースや、症状別のアドバイスについて
公式LINEにてお伝えします。
「自分や家族の場合はどうなんだろう」
「今やっているリハビリで、この先も大丈夫なのか」
そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚は、
脳卒中・パーキンソン病・脊髄損傷など、
病院でのリハビリを終えた後も
“動きと生活をどうつないでいくか”
を大切にしている自費リハビリ施設です。
一人ひとりの状態を丁寧に確認し、
電気刺激治療機IVES(アイビス)や
免荷歩行装置アンウェイなども活用しながら、
今の生活環境や目標に合わせた関わりを行っています。
「通うかどうか」ではなく、
「今の状態をどう捉えればいいのか」
を整理するだけでも構いません。
まずは気軽に相談できる窓口として、
LINEでの無料相談をご用意しています。
また、実際のリハビリの考え方や現場の雰囲気は、
文章だけでは伝わりにくい部分もあります。
センター長自身が解説しているYouTubeチャンネルでは、
日常生活での困りごとやリハビリの視点についても発信しています。