コラム COLUMN
脳卒中後に足がむくむのはなぜ?放置するとどうなる?リハビリでできること
脳卒中(脳梗塞・脳出血)を経験されてから、こんなことが気になっていませんか?
- 麻痺している側の足だけがパンパンにむくんでいる
- 夕方になると靴が履けないほど足がふくらんでしまう
- むくみのせいで足が重くて、リハビリが余計につらい
- むくみをほうっておいても大丈夫なのか不安
脳卒中後の片麻痺がある方の中で、麻痺側の足がむくみやすいという訴えはとてもよく聞かれます。「年齢のせいかな」「少し休めば引くかな」と様子を見ている方もいるかもしれません。
でも実は、このむくみには脳卒中特有の原因があることが多く、放置すると回復の妨げになることがあります。正しく原因を知って、適切に対処することがとても大切です。
このコラムを読むとわかること
- 脳卒中後に片側の足だけがむくみやすい理由
- むくみを放置するとどんなリスクがあるか
- リハビリや日常生活でできるむくみ対策
- すぐに医師に相談すべきむくみのサイン
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脳卒中後に足がむくむ理由
健康な方でも、フライトなどで長時間座り続けたり立ちっぱなしだったりするとむくみますよね。
それと同じ仕組みが、脳卒中後の方にははるかに起きやすい状況になっています。
主な理由を見ていきましょう。
- 筋ポンプ機能の低下
ふくらはぎの筋肉は、歩いたり動いたりするたびに収縮・弛緩を繰り返し、足にたまった血液やリンパ液を心臓へ押し戻すポンプの役割を果たしています。
麻痺によってふくらはぎの筋肉が動かせなくなると、このポンプ機能が失われ、水分が足にたまりやすくなります。
これが片麻痺後のむくみの最大の原因です。 - 交感神経の機能障害
脳卒中は、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経(特に交感神経)にも影響を与えることがあります。
麻痺側では血管の調整機能が低下し、末梢の血管が拡張したままになりやすく、血液やリンパ液が足元に滞留しやすくなります。 - 活動量の全体的な低下
脳卒中後はどうしても動く量が減りがちです。
長時間椅子に座ったままや、ベッドで横になっている時間が長いと、重力によって水分が下半身に集まりやすくなります。
健康な方でも同じことが起きますが、筋ポンプが使えない状態では特に顕著に出ます。 - 栄養状態の変化
脳卒中後は食欲の低下や嚥下(飲み込み)の問題から、たんぱく質の摂取量が不足することがあります。
血液中のアルブミン(たんぱく質の一種)が減ると、血管内に水分を保持する力が弱まり、むくみが起きやすくなります。
ポイント:むくみは単なる「水分のたまり過ぎ」ではなく、筋肉・神経・栄養状態など複数の要因が絡んでいます。原因に応じた対処が大切です。
むくみを放置するとどうなるの?
「むくんでいるだけだから大丈夫」と思っていると、回復に思わぬ影響が出ることがあります。
- 皮膚トラブルが起きやすくなる
むくんでいる皮膚は引き伸ばされて薄くなり、傷つきやすく、傷が治りにくい状態になります。
また、皮膚の乾燥・ひび割れ・炎症(蜂窩織炎)が起きるリスクも高まります。 - リハビリの妨げになる
足がむくんで重くなると、動かしにくさが増します。
関節の動きも制限されやすくなり、歩行訓練や立ち上がり動作のリハビリが余計につらくなってしまいます。 - 深部静脈血栓症(DVT)のリスク
特に注意が必要なのが、深部静脈血栓症(DVT)です。
血液の流れが滞ることで静脈の中に血の塊(血栓)ができ、それが肺に飛んで肺塞栓症を引き起こすと命に関わることがあります。
片麻痺後の方は特にリスクが高いとされています。 - 慢性的なむくみ(リンパ浮腫)への移行
むくみが長期間続くと、皮下組織が線維化して「慢性浮腫(リンパ浮腫)」という状態に移行することがあります。
この段階になると、通常のむくみより治療が難しくなります。
すぐに医師へ:足が急に赤く腫れる・熱を持つ・痛みが強い・息苦しいといった症状がある場合は、深部静脈血栓症や肺塞栓症の可能性があります。
すぐに医療機関を受診してください。
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リハビリや日常生活でできるむくみ対策
むくみはある程度コントロールすることができます。リハビリと日常生活の工夫を組み合わせて取り組んでみましょう。
APPROACH 01
能動的・他動的な足の運動
自分で動かせる範囲で足首を上下に動かすポンプ運動が有効。動かせない場合はセラピストや家族が動かしてあげることでもポンプ効果が生まれます。
APPROACH 02
弾性包帯・弾性ストッキング
適切な圧迫によって静脈・リンパの流れを助けます。
圧迫の強さは状態に合わせて選ぶ必要があるため、専門家に相談しましょう。
APPROACH 03
足を心臓より高く挙げる
座位・臥位のときに足を枕やクッションで高くすることで、重力を利用して水分の流れを改善します。
休憩中の習慣にしましょう。
APPROACH 04
リンパドレナージュ
専門的なリンパマッサージ(用手的リンパドレナージュ)は、リンパの流れを促進してむくみを改善する効果があります。
食事・水分補給の工夫
むくみがあるからといって水分を控えすぎるのは逆効果です。
水分不足になると血液が濃くなり、血栓のリスクがかえって高まります。
こまめな水分補給を心がけつつ、塩分の過剰摂取は控えましょう。また、たんぱく質(肉・魚・卵・大豆製品など)をしっかり摂ることが血管内の水分保持につながります。
歩行・立位の時間を少しずつ増やす
安全に立ったり歩いたりできる状態であれば、積極的に立位・歩行の時間を作ることがむくみ改善に直結します。
担当のセラピストと相談しながら、無理のない範囲で活動量を増やしていきましょう。
まとめ
今回は、脳卒中後の足のむくみについてお伝えしました。
この記事のポイント
- 脳卒中後のむくみは「筋ポンプ機能の低下・自律神経障害・活動量低下・栄養不足」が主な原因
- むくみを放置すると皮膚トラブル・リハビリの妨げ・深部静脈血栓症のリスクがある
- 足の運動・弾性ストッキング・足挙上・リンパドレナージュが有効な対処法
- 水分を控えすぎず、たんぱく質をしっかり摂る食事管理も大切
- 急な腫れ・発赤・痛み・息苦しさがあればすぐに医師へ
むくみは「仕方ないもの」ではなく、適切に対処すれば改善できる症状です。
リハビリへの取り組みやすさにも直結しますので、ぜひ早めに対策を始めてみてください。
何かお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
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むくみや日常生活のお困りごとを一緒に考えましょう。
「自分や家族の場合はどうなんだろう」
「今やっているリハビリで、この先も大丈夫なのか」
そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚は、
脳卒中・パーキンソン病・脊髄損傷など、
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