コラム COLUMN
入浴の怖さを小さくする 安全な段取りと家族負担を減らす考え方
「お風呂が一番こわいです。」
「浴室は滑りそうで、家族が付きっきりになってしまう。」
退院後の片麻痺の方から、入浴の不安は本当によく聞きます。
入浴は生活の中でも、滑りやすさ、狭さ、温度差、裸での不安定さが重なりやすい場面です。
だからこそ怖さが出やすく、家族の負担も増えやすくなります。
この記事では、入浴で不安が出やすいポイントを分解して、家で整えたい環境と段取りをまとめます。
そして「家だけで頑張り続けない方が良いタイミング」も明確にします。

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入浴が怖くなるのは「浴槽の出入り」だけが理由ではありません
入浴は、複数の動作が連続します。
どこか一つでつまずくと、全体が怖くなります。
- 脱衣所での立ち座りや、衣服の着脱
- 浴室への出入り(段差や敷居)
- 浴室内での方向転換(足が絡みやすい、滑りやすい)
- 洗い場での姿勢保持(前かがみでバランスが崩れやすい)
- 浴槽のまたぎ動作(片脚支持になりやすい)
また、温度差や疲労、焦りも影響します。
「濡れると滑る、怖い」の裏側には、足元の感覚や踏ん張りにくさ、踏ん張る方向性が関係していることもあります。
家で整えたいのは「環境」と「順序」です
入浴の不安は、練習より先に環境で変わることがあります。
ポイントは、動作が止まっても安全な場所を増やすことです。
環境で整えやすいこと
- 滑り止めマットを適切に敷く(めくれないものを選ぶ)
- 座れる場所を作る(浴室用椅子、脱衣所の椅子)
- 手をつける場所を増やす(手すり、壁の使い方の確認)
- 浴室の動線を空ける(物を置きすぎない)
- 脱衣所と浴室の温度差を小さくする(緊張の高まり予防)
順序の考え方
いきなり「浴槽に入る練習」から始めると怖さが増える方がいます。
まずは「安全に整える」「座れる」「立てる」を順に積み上げる方が安心につながりやすいです。
- 脱衣所での立ち座りが安定する
- 浴室の出入りで足が絡まない
- 洗い場で姿勢が崩れない
- 浴槽をまたぐ動作を小さく確実にする
特に浴室内は「滑る」という不安の声を多く聞きます。
また、普段なかなか行わない、「またぐ」などの動作も必要となってきます。
これらに対して、普段の動きの中からも意識できることはたくさんあります。
「滑る」に対しては体重をかける方向が重要であると考えています。
脚が床に対してまっすぐであればいいですが、斜めになっていると滑りやすくなっています。
普段の手すりを持っている時の立ち方などの際にも、鏡などでまっすぐ立てているかを確認することが安心につながります。
また、「またぐ」という動きも日常の中でも意識できます。
日常生活をしていて、脚を高く上げる場面、それは寝るときです。
ベッドに寝る際には脚を上げて頭を下げる、という動きをしますが、
この際に頭はできるだけ下げずに、脚はどれくらい上がるのだろうか?
その状態で手すりをもって、止まることはできるのだろうか?
など、脚を高く上げたときの動きを想定することもできます。
家族の介助は「やり方」と「量」を決めると疲れにくいです
ご家族が疲れてしまうのは、介助量が多いからだけではありません。
毎回やり方が変わると、本人も家族も緊張が増えます。
支える位置と声かけを固定すると、同じ動作を繰り返しやすくなります。
- 支える位置を決める(肩なのか体幹なのか)
- 声かけを短くする(次の一手だけ伝える)
- 危ない場面を記録する(どこでヒヤッとしたか)
退院直後は慣れないですが、一定のルールを決めて取り組むことで、安定して動きにつながります。
セルフケアだけで抱え込まない方がよい分岐点
入浴は転倒につながりやすい場面です。
次のような状態がある場合は、家で我慢して続けるより、一度専門家に相談して「安全な型」を作ることが大切です。
- 浴室内でヒヤッとする場面がある
- 介助がないと成立せず、家族が怖くて支えきれない
- 将来的には家族に負担をかけずに入浴できるようになりたい
当施設では、生活場面として入浴動作を分解し、どこを優先して整えるかを一緒に整理できます。
まずはLINEで状況を言葉にするだけでも構いません。

ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚での組み立て
当施設では、カウンセリングで現状と目標を深く確認します。
入浴のように不安が強いテーマほど、生活のどこで困っているかを丁寧に言語化することが大切です。
その上で、必要なリハビリを一から構成します。
体の状態、家の浴室の状態などから、どのようなことをすることで安全に入浴ができるようになるのかを確認し、必要に応じた調整とリハビリをおこないます。
まとめ
- 入浴は脱衣、出入り、方向転換、洗い場、浴槽またぎが連続するため不安が出やすい
- 家では環境(滑り止め、座れる場所、手を置ける場所)と順序づくりが効果的
- 家族介助は支える位置と声かけを固定すると負担が軽くなりやすい
- ヒヤッとする、介助が怖い、入浴を避け始めたら専門家へ相談すると安心につながりやすい
「自分や家族の場合はどうなんだろう」
「今やっているリハビリで、この先も大丈夫なのか」
そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚は、
脳卒中・パーキンソン病・脊髄損傷など、
病院でのリハビリを終えた後も
“動きと生活をどうつないでいくか”
を大切にしている自費リハビリ施設です。
一人ひとりの状態を丁寧に確認し、
電気刺激治療機IVES(アイビス)や
免荷歩行装置アンウェイなども活用しながら、
今の生活環境や目標に合わせた関わりを行っています。
「通うかどうか」ではなく、
「今の状態をどう捉えればいいのか」
を整理するだけでも構いません。
まずは気軽に相談できる窓口として、
LINEでの無料相談をご用意しています。
また、実際のリハビリの考え方や現場の雰囲気は、
文章だけでは伝わりにくい部分もあります。
センター長自身が解説しているYouTubeチャンネルでは、
日常生活での困りごとやリハビリの視点についても発信しています。