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車の乗り降りが不安…脳梗塞後の片麻痺でも安全に行うためのポイント

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「車に乗るのが怖い」

脳梗塞後、この悩みは非常に多く聞かれます。

歩くことはできても、車の乗り降りになると急に不安定になる。 片麻痺側に体重が乗らず、バランスを崩しそうになる。 シートにうまく座れない。

実は、車の乗り降りは日常動作の中でも難易度が高い動きです。

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なぜ車の乗り降りは難しいのか

車の乗車動作には、次の要素が含まれます。

  • 方向転換
  • 片脚支持
  • 狭い空間での体幹回旋
  • 重心の前後移動
  • 低い位置への着座

つまり、「歩く」だけでは足りません。

特に脳梗塞後は、麻痺側への支持性が低下していることが多く、片脚に体重を預ける瞬間に不安定になります。

さらに、骨盤のコントロールが不十分だと、身体をひねる動きがぎこちなくなります。

よくある失敗パターン

よく見られるのは、次のような動作です。

  • 勢いで座ろうとする
  • 身体を大きく傾けて無理に足を上げる
  • 麻痺側を使わず健側だけに頼る

勢いに頼る動きは、一見スムーズに見えますが転倒リスクを高めます。

また、健側だけを使い続けると、身体の歪みが強くなり、歩行にも悪影響が出てきます。

安全な乗り降りの基本ポイント

① 車に対して十分に近づく

距離が遠いまま動こうとすると、支持が不安定になります。

まずは車体にできるだけ近づき、安定した立位を作ります。

② 麻痺側にも体重を乗せる

完全に健側だけで動こうとしないことが重要です。

短時間でもよいので、麻痺側に体重を預ける練習が必要です。

③ 先に座る、後から脚を入れる

いきなり脚を持ち上げようとするとバランスを崩します。

まずはシートにしっかり座り、体幹が安定してから脚を車内へ入れるほうが安全です。

リハビリで準備すべきこと

車の乗り降りを安全に行うには、次の能力を高める必要があります。

  • 片脚支持の安定性
  • 骨盤のコントロール
  • 体幹の回旋運動
  • 低い位置への着座練習

単に筋力を鍛えるだけでは不十分です。

正しい体重移動と支持感覚の再学習が重要になります。

その他に、適切な位置に手すりなどの設置をすることで、乗り降りをしやすくすることもできます。

ナッセボディワークスでの取り組み

当施設では、実際の生活動作を想定したリハビリを行っています。

歩行練習だけでなく、方向転換や片脚支持の練習を段階的に行い、車の乗り降りに必要な要素を分解して強化します。

アンウェイを使用した歩行練習では、安全を確保しながら麻痺側への荷重感覚を再教育します。

また、IVES(電気刺激治療器)を併用し、筋出力が入りにくい部位の活動を促します。

「車に乗れるようになる」は、外出機会の拡大につながります。

通院、買い物、旅行。

生活の自由度を高めるための重要な動作です。

まとめ

脳梗塞後の車の乗り降りは比較的難易度の高い動作です。

しかし、必要な要素を整理し、段階的に練習すれば改善は可能です。

不安がある場合は、自己流で行う前に専門的な評価を受けることをおすすめします。

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小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手