コラム COLUMN
声が出しにくいと感じたときに考えたいリハビリの視点
「最近、声が出しにくい」
「話しているとすぐに疲れる」
「夕方になると声がかすれる」
脳卒中後の方や神経疾患のある方から、こうした声に関する悩みは少なくありません。
声の問題というと、喉や声帯だけのトラブルを想像しがちですが、実際には呼吸や姿勢、体の使い方など、全身の状態が大きく関係しています。
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声が出しにくくなる主な原因
声は「声帯」だけで作られているわけではありません。
呼吸によって空気を送り、体幹や首が安定し、その上で口や舌が動くことで、はじめて安定した発声が可能になります。
脳卒中後によく見られる原因としては、以下のようなものがあります。
- 呼吸が浅くなり、息を長く吐けない
- 体幹や首・肩の緊張が強い
- 猫背や体のねじれなど姿勢の崩れ
- 声帯を動かす神経の働きの低下
- 話すスピードが速く、息と声が合っていない
特に「話し始めは声が出るが途中で弱くなる」「最後まで言い切れない」という場合、呼吸と姿勢の影響が大きいケースが多く見られます。
姿勢と声の深い関係
声が出しにくい方を評価すると、座位や立位の姿勢に共通した特徴が見られることがあります。
- 背中が丸まり、胸がつぶれている
- 頭が前に突き出ている
- 体が左右どちらかに傾いている
このような姿勢では、肺が十分に広がらず、安定した呼気を作ることが難しくなります。その結果、声が小さくなったり、途切れたりしやすくなります。
声のリハビリは「喉」だけを鍛えない
声が出にくいと、「大きな声を出す練習」や「発声練習」だけを繰り返してしまいがちです。
しかし、無理に声を出そうとすると、首や喉に余計な力が入り、かえって声が出にくくなることもあります。
リハビリでは、次のような視点が重要になります。
- 呼吸のリズムを整える
- 体幹を安定させる
- 首や肩の過剰な緊張を取り除く
- 口や舌をスムーズに動かせる状態を作る
「楽に息が吐ける状態」を作ることで、結果として声も自然に出やすくなります。
骨盤の姿勢を整えるだけで、声や息の吐く強さが強くなった方もいるくらいなので、姿勢は重要ですね。
自宅でできる簡単なリハビリ
難しいことを行う必要はありません。
まずは次のような練習から始めてみてください。
- 椅子に座り、足の裏を床につけます。
- 背筋を軽く伸ばし、肩の力を抜きます。
- 鼻から息を吸い、口からゆっくりと長く吐き、そのときに「はー」と小さく声を添えます。
声の大きさよりも、「息が途切れずに出ているか」を意識することがポイントです。
短時間でも構わないので、無理のない範囲で繰り返しましょう。
声の問題を放置しないことの重要性
声が出しにくい状態が続くと、会話量が減り、外出や人との交流を避けるようになる方も少なくありません。これは生活の質の低下につながります。
また、声と飲み込みの機能は密接に関係しています。声が弱くなる背景に、呼吸や姿勢の問題がある場合、誤嚥のリスクが高まる可能性も指摘されています。
専門的なリハビリでできること
専門的なリハビリでは、声だけを見るのではなく、姿勢や体幹、呼吸の使い方を含めて総合的に評価します。
一人ひとりの状態に合わせて、姿勢調整、呼吸練習、発声と動作を組み合わせた練習などを行い、日常生活で使いやすい声を目指します。
まとめ
声が出しにくい原因は、喉だけでなく、姿勢や呼吸、身体全体の使い方に隠れていることが多くあります。
無理に声を出そうとする前に、身体の土台から見直すことが、改善への近道になるかもしれません。声の悩みが続く場合は、リハビリの視点で一度身体全体をチェックしてみることをおすすめします。
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一人ひとりの状態を丁寧に確認し、
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