コラム COLUMN

退院後の言語・生活動作が思うように進まないときの関わり方と見方

コラム

脳梗塞や脳出血のあと、回復期病院を退院した直後は
「これからどんどん良くなると思っていたのに、あまり変わらない」
「家に帰ってから、かえって動きにくくなった気がする」
そんな声を、ご本人やご家族からよく聞きます。

特に多いのが、言葉がスムーズに出ない、会話が続かない、着替えや調理などの生活動作が思うように進まない、といった悩みです。
これは決して珍しいことではなく、退院後に多くの方が直面する壁でもあります。

ここでは、退院後に回復が停滞しているように見えるときに、どんな視点で見て、どう関わるとよいのかを整理していきます。

退院後に「進んでいない」と感じやすい理由

入院中は、毎日リハビリがあり、生活の流れも整っています。
一方、退院後は環境が一気に変わります。

自宅では

・話す相手が限られる
・動作を急かされない
・失敗しないよう周囲が先回りして手を出してしまう
・リハビリの回数が限られてくる

こうした状況が重なり、結果として「使う機会」が減ってしまうことがあります。

脳卒中後の回復は、時間が経てば自然に進むというよりも、「使われた機能が維持・再編される」側面が強いことが、神経可塑性の研究でも示されています。
つまり、環境や関わり方次第で、見え方は大きく変わります。

言語が伸び悩んでいるように見えるときの視点

言葉が出にくい状態でも、実は

・理解はできている
・考えは頭の中にある

というケースは少なくありません。

この段階で大切なのは、正しく話させようとしすぎないことです。

例えば

・最後まで言わせようとして沈黙が続く
・間違いをすぐ訂正する

こうした関わりは、本人の負担を強めてしまうことがあります。

一方で

・選択肢を提示する
・短いフレーズで返せる質問にする
・ジェスチャーや指差しを使う

といった関わりは、会話の成功体験を増やしやすくなります。

言語リハビリの研究でも、「正確さ」より「使われる頻度」が重要であることが示されています。

生活動作がうまく進まないときに見直したいポイント

着替えや家事、外出などの生活動作が進まないとき、
「まだ能力が足りない」と考えがちですが、実際には別の要因が隠れていることもあります。

よくあるのは
・時間に余裕がありすぎて動きが止まる
・失敗を避けようとして動作を分解しすぎる
・環境設定が入院中と大きく違う
といったケースです。

例えば、入院中はベッド周りで完結していた動作が、自宅では動線が長くなり、体力や集中力を消耗していることもあります。
動作そのものではなく、「動作を取り巻く条件」を見直すことが大切です。

家族の関わり方で変わる「回復の見え方」

家族としては、できない姿を見るのがつらく、つい手を出したくなります。
ただ、完全に代わってしまうと、本人が挑戦する機会が減ってしまいます。

ポイントは
・全部任せるでも、全部やってあげるでもない
・できる部分だけを残す
・うまくいった動作を一緒に振り返る
このバランスです。

「前よりここは楽そうだったね」といった声かけは、変化に気づいていることを伝えるだけでなく、本人の自己効力感を高める効果があります。

専門的な視点が必要になるタイミング

自宅での工夫だけでは
・会話が極端に減ってきた
・動作が雑になり転倒が増えた
・疲れやすさが強くなってきた
こうした変化が見られる場合は、専門的な評価が役立ちます。

例えば
・姿勢や体幹、呼吸の使い方が言語発声に影響していないか
・生活動作の中で代償動作が強くなっていないか
・疲労によって動作の質が落ちていないか
といった点は、外から見ないと分かりにくい部分です。

「できない」ではなく「どう使われているか」を見る

退院後の回復を考えるとき、大切なのは
「まだできない」ではなく
「どのくらい使われているか」という視点です。

言語も生活動作も、使われ方によって回復の方向性が変わります。
今は停滞しているように見えても、関わり方を少し変えるだけで、反応が変わることは珍しくありません。

もし
「このままでいいのか分からない」
「家族の関わり方が合っているのか不安」
そう感じたときは、一度整理して相談してみるのも一つの選択です。

ナッセボディワークスでは、退院後の言語や生活動作について、生活場面を想定した視点からのリハビリ相談も行っています。
公式LINEから気軽に相談いただけます。
https://lin.ee/igiYEgL

実際の取り組みや考え方は、YouTubeでも紹介しています。
https://youtube.com/@necess.body.works2023

「自分や家族の場合はどうなんだろう」
「今やっているリハビリで、この先も大丈夫なのか」
そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。

ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚は、
脳卒中・パーキンソン病・脊髄損傷など、
病院でのリハビリを終えた後も
“動きと生活をどうつないでいくか”
を大切にしている自費リハビリ施設です。

一人ひとりの状態を丁寧に確認し、
電気刺激治療機IVES(アイビス)や
免荷歩行装置アンウェイなども活用しながら、
今の生活環境や目標に合わせた関わりを行っています。

「通うかどうか」ではなく、
「今の状態をどう捉えればいいのか」 を整理するだけでも構いません。
まずは気軽に相談できる窓口として、 LINEでの無料相談をご用意しています。

▶ LINEで無料相談してみる

また、実際のリハビリの考え方や現場の雰囲気は、
文章だけでは伝わりにくい部分もあります。
センター長自身が解説しているYouTubeチャンネルでは、
日常生活での困りごとやリハビリの視点についても発信しています。

▶ ナッセボディワークスのYouTubeを見る

公式LINE友だち追加バナー

LINEでお気軽にご相談ください。

リハビリに関するご相談を受付中!
まずはお気軽にご連絡ください。

小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手