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データでは見落とされやすい脳卒中後のサイン ~AI・デジタル時代のリハビリで本当に大切な視点~

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近年、リハビリ業界ではAIやデジタル技術、データ活用が急速に進んでいます。
APTA(米国理学療法士協会)のサミットでも、歩行解析、運動データ、画像解析などを活用した「データドリブンリハビリ」が大きなテーマとして取り上げられています。

こうした流れは、リハビリの質を高めるうえで非常に重要です。
一方で、脳卒中後の方と日々向き合っていると、数値やデータだけでは拾いきれない変化が確実に存在することも感じます。

今回は、AIやデジタル技術が進む今だからこそ知っておきたい
「データでは見落とされやすい脳卒中後のサイン」について整理していきます。

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数値上は問題ないと言われたのに、生活が楽にならない理由

脳卒中後の評価では、歩行速度、歩行自立度、FIM、関節可動域、筋力などがよく用いられます。
これらは回復の目安として非常に重要ですが、次のようなケースは少なくありません。

  • 歩行速度は基準値を満たしている
  • 屋内外を自立して歩けている
  • 検査上は大きな問題がないと言われた

それにもかかわらず、

  • 外出するとすぐ疲れる
  • 夕方になると歩きにくくなる
  • 人混みや段差が怖い
  • 手や足のしびれが気になる
  • 自分としてはもっとスムーズに手足を動かせるようになりたい

こうした「生活の中で感じる不安や違和感」は、データでは評価されにくいサインです。

歩けているけれど、身体は無理をしている

例えば、歩行に関して、
近年では歩行の状態をスマホで撮影したものをAIが解析するというアプリケーションなども開発されています。
AIによる歩行解析では、左右差や速度、支持時間などが数値として示されますが、
日常生活レベルでは次のような状態が見落とされやすくなります。

  • 常に健側に体重を逃がしている
  • 麻痺側は「乗せているだけ」になっている
  • 体幹の回旋がほとんど使われていない

このような歩き方は、転倒リスクや慢性的な疲労、腰痛や膝痛につながりやすい状態です。
数値だけを見ると問題がないように見えても、身体の使い方としては改善の余地が大きく残っています。

また、歩く評価をおこなうときには意識できていたとしても、
日常生活の中ではそれが持続できない、という悩みを抱えている方もいらっしゃいます。

上肢機能は「動く」と「使える」は別物

脳卒中後の上肢機能でも、データ評価には限界があります。
関節可動域が保たれ、随意運動が可能であっても、

  • 日常生活ではほとんど使っていない
  • 使おうとすると肩や首に過剰な力が入って痛い
  • 細かい動作になると途端に動かしにくくなる

こうした状態は、点数評価だけでは「改善停滞」と判断されやすい部分です。
しかし実際には、動作の質やタイミングを整えることで、生活の中での使いやすさが大きく変わることがあります。

疲労・注意機能の低下は数値に表れにくい

脳卒中後の方からよく聞かれるのが、
「午前中は大丈夫だけど、夕方になると一気に動きにくくなる」
「会話や作業が続くと頭がぼーっとする」
といった訴えです。

注意機能や疲労の問題は、短時間の評価では見落とされやすく、
AIやデータ評価でも十分に反映されないことがあります。

こうした変化を見逃すと、
「できているはずなのに調子が悪い」
「気持ちの問題ではないか」
と誤解されてしまうケースも少なくありません。

パーキンソン病とも共通する「データでは拾えないサイン」

こうした課題は、脳卒中に限った話ではありません。
パーキンソン病においても、震えや動作速度といった分かりやすい症状だけでなく、
姿勢の変化、疲労感、動作のぎこちなさなど、数値化しにくい初期サインが多く存在します。

当施設のコラム
「データでは見落とされやすいパーキンソン病のサイン」
(https://bodyworks.necess.jp/?p=1595)
でも触れていますが、神経疾患のリハビリでは「データ+人の目」の両立が不可欠です。

データ活用が進む時代だからこそ、自費リハビリの価値が高まる

回復期病院や外来リハビリでは、制度や時間の制約から
「生活の中での違和感」
「動作の質」
「本人が本当に困っていること」
まで踏み込むのが難しい場合もあります。

自費リハビリでは、

  • 動作を細かく観察する
  • 生活場面を想定した練習を行う
  • 本人の目標に合わせて調整する

こうした、データでは見落とされやすい部分にしっかり時間をかけることが可能です。

まとめ

AI時代のリハビリに必要なのは「数字の先を見る視点」

AI・デジタル技術は、リハビリを進化させる大きな力です。
しかし、脳卒中後の本当の回復は、
「数値が良くなったか」だけでは測れません。

  • 生活が楽になったか
  • 不安が減ったか
  • 自分らしく動けているか

データを活かしながら、データでは拾えないサインを丁寧に見る。
その両立こそが、これからのリハビリに求められる視点だと私たちは考えています。

「自分や家族の場合はどうなんだろう」
「今やっているリハビリで、この先も大丈夫なのか」
そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。

ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚は、
脳卒中・パーキンソン病・脊髄損傷など、
病院でのリハビリを終えた後も
“動きと生活をどうつないでいくか”
を大切にしている自費リハビリ施設です。

一人ひとりの状態を丁寧に確認し、
電気刺激治療機IVES(アイビス)や
免荷歩行装置アンウェイなども活用しながら、
今の生活環境や目標に合わせた関わりを行っています。

「通うかどうか」ではなく、
「今の状態をどう捉えればいいのか」 を整理するだけでも構いません。
まずは気軽に相談できる窓口として、 LINEでの無料相談をご用意しています。

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また、実際のリハビリの考え方や現場の雰囲気は、
文章だけでは伝わりにくい部分もあります。
センター長自身が解説しているYouTubeチャンネルでは、
日常生活での困りごとやリハビリの視点についても発信しています。

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小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手