コラム COLUMN

パーキンソン病で首が曲がってくるのはなぜ?

コラム

日常生活で気づきたい初期サインと向き合い方

パーキンソン病の方やご家族から、
「最近、首が前に出てきた気がする」
「写真を見ると、昔よりうつむき姿勢が増えている」
そんな声を聞くことがあります。

首が曲がる、前に落ちるように見える変化は、見た目だけの問題ではありません。
日常生活の動きや安全性にも関わる、大切なサインのひとつです。

今回は、パーキンソン病と首の姿勢の関係について、日常生活にフォーカスして整理していきます。

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首が曲がってくる背景にある体の変化

パーキンソン病では、動きの小ささや筋肉のこわばりが徐々に目立ってきます。
その影響は、手足だけでなく首や体幹にも及びます。

特に起こりやすいのが次のような変化です。

・首を支える筋肉がうまく働きにくくなる
・前側の筋肉が優位になり、後ろ側が使われにくくなる
・姿勢を保つための無意識の調整が減ってくる

これらが重なることで、首が前に落ちたような姿勢が定着しやすくなります。

重要なのは、これは「気を抜いているから」ではないという点です。
体の使い方そのものが変化している結果として起こります。

日常生活で現れやすいサイン

首の変化は、ある日突然強く出ることは少なく、生活の中で少しずつ表れます。

例えばこんな場面です。

・歩いていると視線が自然と下を向く
・会話中に相手の顔を見るのが疲れる
・食事中、顔が皿に近づきやすい
・写真や動画で姿勢の変化に気づく

これらは、首だけでなく体幹やバランス機能の変化が影響している可能性があります。

首の姿勢が崩れることで起こりやすい困りごと

首の前屈姿勢が続くと、生活の中で次のような困りごとが増えやすくなります。

・歩行中に足元ばかり見てしまい、段差に気づきにくい
・後ろを振り向く動作が不安定になる
・呼吸が浅くなり、疲れやすく感じる
・飲み込みづらさを感じることがある

これらは転倒リスクや活動量の低下にもつながりやすく、早めに向き合いたいポイントです。

自分でできる工夫と、その限界

日常生活の中で意識できる工夫としては、

・座るときに骨盤を立てる意識を持つ
・長時間同じ姿勢を続けない
・鏡や写真で姿勢を客観的に確認する

といったことがあります。

ただし、これらを続けていても
「意識しても戻りにくい」
「すぐ疲れてしまう」
と感じる場合があります。

その場合、首だけの問題ではなく、体幹や全身の使い方が影響している可能性があります。

専門的な視点が必要になるタイミング

姿勢の変化が習慣として定着してくると、自分だけでの修正は難しくなりがちです。

例えば、

・正しい姿勢が分からなくなっている
・首を起こそうとすると体が固まる
・歩き方まで変わってきた気がする

こうした段階では、全身の動きを評価しながら関わる視点が重要になります。

当施設では、首だけを見るのではなく、
体幹、歩行、日常動作を含めて動きの特徴を整理し、
その人に合った動かし方を一緒に探していきます。

首の変化は「今後」を考えるヒントになる

首の姿勢の変化は、不安を感じやすいポイントでもありますが、
同時に「これからの生活を整えるヒント」でもあります。

今の段階で気づければ、

・動きのクセが強くなる前に対策を考えられる
・生活環境の工夫につなげられる
・無理のない動き方を身につけやすい

こうした選択肢が広がります。

まとめ

・パーキンソン病では首や姿勢にも変化が起こりやすい
・日常生活の中に小さなサインが現れることが多い
・首の問題は全身の動きと関係している
・自分での工夫に限界を感じたら、視点を変えることが大切
・早めに向き合うことで、生活の選択肢を保ちやすくなる

首の変化が気になり始めたときは、
「まだ大丈夫」と我慢するのではなく、
一度立ち止まって体の使い方を見直す機会にしてみてください。

「自分や家族の場合はどうなんだろう」
「今やっているリハビリで、この先も大丈夫なのか」
そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。

ナッセボディワークス兵庫伊丹・宝塚は、
脳卒中・パーキンソン病・脊髄損傷など、
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小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手