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筋肉痛 ~こんなに痛いけどこれって本当に筋肉痛?~

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リハビリをしていると痛みを伴うことは良くあります。
リハビリ中の痛みについてはコチラを参考にしてみてください。
その中でも今回は「筋肉痛」について解説していこうと思います。

筋肉痛といえば、多くの方が一度は経験したことがあるのではないでしょうか?

私は趣味でトレイルランニングなど長時間走ったりすることがあり、長い時で17時間も動き続ける大会にも出場したことがあります。

そんな時にはもれなく、脚だけではなく、体中のあちこちが筋肉痛になり、しばらく動きが鈍くなってしまいます。

しかし、これだけ身体を酷使している私ですが、筋肉痛が4日間以上長引いたことはありません!

今回のコラムでは私の筋肉痛に対する対処方法などにも触れつつ、解説していければと思います。

このコラムを読むといかのことが分かります。

  • 筋肉痛について 
  • 筋肉痛を良くする方法 
  • 筋肉痛と他の痛みを判別する方法

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筋肉痛とはなんなのか?

いわゆる世間一般でいわれる筋肉痛とは「遅発性筋肉痛」のことを言います。

遅発性とは「遅れてやってくる性質がある」という意味で、いわゆる筋肉痛は主には運動をした後しばらくしてから痛みを生じるため、遅発性筋肉痛と言います。

なぜ「筋肉痛」と呼ばないのかというと、筋肉の痛みには後ほど少し解説しますが、打撲による痛みや血行不良による痛みなど様々な種類が存在するため。

そんな遅発性筋肉痛ですが、どういうメカニズムで痛みが生じているのでしょうか?

筋肉の損傷

運動などの後に生じる痛みの原因は簡単に言えば、筋肉が損傷し傷ついてしまっていることで生じています。

転倒して膝を擦りむくと、傷ができて血が出て痛みを感じると思いますが、要はそのようなことが身体の中で起こっているという事です。

筋肉には筋繊維と呼ばれる糸状の繊維がいくつもの束になり筋肉をつくっています。
運動などによってこの筋繊維が傷つき、筋繊維から炎症反応を生じ痛みを感じることになります。

遅発性筋肉痛以外の運動後の筋肉痛

実は、遅発性筋肉痛の原因にはこの他にも筋肉の損傷を伴わないものもあります。
どんなときかというと、運動によって痛みを感じる神経の感度が高まることで筋肉の損傷を伴わずに筋肉に疼痛が生じる、
というときには筋肉の損傷を負わずに筋肉痛を感じます。

もちろん、運動などの後だけでなく、長く身体を動かし続けると運動中にも筋肉痛を生じることもあります。
これは遅発ではなく「早発性筋肉痛」と言います。

ひとことに筋肉痛と言えども、いくつかの種類があることがお判りいただけたかと思いますが、いずれも運動などをしたことによって筋肉が伸縮することによって痛みを生じるようになっています。

どんな動きが筋肉痛の原因となるのか?

筋肉痛になった方であれば、どんな動きで筋肉痛になったことがあるのか想像はしやすいと思います。
激しい運動や長時間の運動などをした時にはなるのはもちろん、日常生活の中でも筋肉痛になりやすい場面はいくつかあります。

例えば、重たいものをもって移動するなど、瞬発的に大きな力を入れる動作をした後には筋肉痛になることもあります。
この場合、あまり長時間、繰り返し同じ動作をしたわけでもないので、遅れてやってきた筋肉痛の原因が何だったのか思い出せないこともあります。

遅れてくるのに年齢は関係ない?

少し余談ですが、よく「歳をとったから筋肉痛が来るのが遅い」ということを聞くことがあるかもしれません。

実際のところどうなのかというと、年齢と筋肉痛の遅れは関係ないそうです。

加齢とともに筋肉量が減ることは事実としてありますが、とても遅れてくるという事はないそうです。

加齢により運動不足の方の場合、血管が細くなり、筋肉痛になっても回復に時間がかかるようになるという事はあると考えられます。

筋肉痛の回復を早めるためにできる事

このコラムを見ている、多くの方は筋肉痛を改善する方法を知りたいと考えていると思います。

先にお伝えしておくと、これらをおこなったからと言って、その瞬間からすっきり良くなるという事はありません。

前述したように、筋肉が損傷しているので、それ自体が急に良くなることはないためです。
なので、基本的にご紹介する方法は「筋肉痛の回復を早めるためにできる事」ということになります。

よく休む

単純ですが大切な事です。ゆっくり休む時間のある方は炎症のある筋肉を休ませることで、回復を早めてくれます。

血流を良くする

筋肉痛になっている部分は炎症を起こしているため、血管内に痛みの成分がある一方で、損傷部位を修復しようとする成分も血管内に流れています。

また、筋肉痛になっている筋肉はカチカチに固く緊張している状態なので、血管も圧迫されているため血行が悪くなっています。

そこで血流を良くするような以下のことを試してみましょう。

マッサージ

痛みを感じるようなマッサージはかえって筋肉を緊張させてしまうため、かる~くおこなうことがポイントです。
かなり痛いという場合は皮膚表面を心臓の方向に向かって「軽くなでる」程度でもOKです。
とにかくリラックスできるようにしましょう。

最近では私はマッサージガンというものを購入し、筋肉痛があるときなどに使用しています。
筋肉を振動させることもリラクセーション効果が期待できるためオススメです。

ストレッチ

これについてもマッサージ同様に過度なストレッチは筋肉を緊張させてしまうため禁物です。
ストレッチというよりは関節を回しすなど軽く動かして血流を促すようにすることが良いでしょう。

温める

お風呂に入るなどで筋肉を温めることで、血流を改善することで筋肉痛の回復を早めることが期待できます。
ただし筋肉が熱っぽいなどの際には逆に冷やしてあげることも効果的です。熱っぽさが引いてから温めるようにしましょう。

食事で改善を促す

筋肉の回復に必要な栄養素を摂取することで改善を早めることが期待できます。栄養バランスの良い食事を取ることが大切ですが、特に以下のような栄養素が入っているものを積極的に摂取することをオススメします。

タンパク質

「筋肉と言えばタンパク質」というくらいに近頃は広く知れ渡っているのではないでしょうか。
筋肉痛の後の回復にもタンパク質は欠かせません。

例えば、大豆や魚、卵や鶏肉などがよいでしょう。
これらにはアミノ酸も含まれているため、筋肉の修復をさらに助けてくれます。

一方で脂質を多く含むような食材は筋肉痛の回復には向かないので過剰摂取は控えましょう。

ビタミンB群

疲労回復には欠かせない栄養素で、筋肉の回復を助けてくれます。
ウナギやいくら、レバーなどに多く含まれています。

ビタミンC

筋肉と柔軟性に必要なコラーゲンを形成する為に必要です。
レモンやキャベツ、トマトなどに多く含まれています。

ビタミンE

炎症を抑えてくれる働きがある栄養素。ピーナッツやアーモンド、ほうれん草などを摂取することがオススメ。

上記以外にも筋肉痛に効果的な栄養素はたくさんあるので、ぜひ調べて見て下さい。

運動習慣をつくっておく

これは予防的な方法にはなりますが、筋肉痛になるような運動をすることが事前に分かっている場合は、3~4回くらいはその運動の練習をしておくことで、筋肉痛が起こること自体を防ぐことができます。

私自身も習慣的にトレーニングしている時には筋肉痛も感じないですが、ケガなどをした後に久しぶりにいつも通りのトレーニングをした時などには筋肉痛がやってきます。

最初は軽めの運動から、徐々に運動量や強度を高めていくことで筋肉痛を生じることなく、強くなっていくことができるので、いざという時にも過度な筋肉痛に悩まされなくて済みます。ポイントは継続することです。

これって本当に筋肉痛?

通常の筋肉痛は長くても1週間程度で痛みが取れてくるものです。しかし、1週間経ってもなかなか痛みが引かず、生活に支障をきたしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そうなってくると「これは筋肉痛とは別物?」と、不安になると思います。

実際に遅発性筋肉痛とは別の筋肉痛の可能性もあります。

肉離れ(筋挫傷)

遅発性筋肉痛とは異なり、1週間では痛みが改善しません。
肉離れは筋繊維が断裂してしまうことを言います。
急激に大きな力が加わることで、筋肉が断裂し、高度な炎症を伴います。
場合によっては内出血することもあります。
ふくらはぎや太ももでなりやすいです。

肉離れを疑う場合には整形外科を受診することを勧めます。

私も一度軽い肉離れになったことがありますが、3週間程度で痛みがなくなりました。

線維筋痛症

これは筋肉に痛みを生じる病気で、原因不明の慢性疾患です。
通常の筋肉痛と異なる点としては、全身的の広範囲に拡がる痛みであることとそれが3か月以上も継続するような時はこの病気を疑いましょう。

甲状腺機能低下症(橋本病)

のどにある甲状腺の機能が何らかの理由で低下してしまうことで、筋肉に痛みを感じたり、疲労感が強くなったりする症状が出る場合があります。
この疾患は他にも、顔が腫れたようになる症状もあるため遅発性筋肉痛との判別に有効です。

いずれにしても、1週間経っても痛みが引かないという場合、まずは整形外科を受診しましょう!

筋肉に異常がある場合レントゲンでは筋肉は確認できないので、MRIがあるような整形外科に行くと良いでしょう。
場合によっては血液検査も併せて行うことで、より正確な判別が可能となります。

【まとめ】筋肉痛は防げる!

今回は筋肉痛(遅発性筋肉痛)について解説してきました。
筋肉痛に対して日常的にできることは運動習慣をつくることです。
まずは軽めの運動から続けていくことで、筋肉の力と柔軟性を高め、長時間や強めの運動後もひどい筋肉痛になることを防ぐことができます。
また、それでも筋肉痛がある場合は良く休み、血流を良くし、しっかりと栄養補給もおこないましょう!
これであなたも辛い筋肉痛とはおさらばです!

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小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手