コラム COLUMN
リハビリの『150日ルール』って、ご存知ですか??
……今回のブログは、急に問いかけから始まりました。
みなさんはご存知ですか?『150日ルール』。
以前のブログでもお伝えしましたが、医療保険下でリハビリを行うには、期限が設けられています。
その中でも、あらゆる世代に利用される機会の多い“運動器リハビリ”の期限が150日であり、
このことを『150日ルール』と一般的に言っています。
この『150日ルール』の注意点は、以下の点です。
①リハビリの対象となる障害を負った日(怪我なら受傷日、手術したなら術日)を起算日とする。
②医療保険下でのリハビリ、に限った話である。
③150日を超えると、リハビリが全くできなくなる訳ではない。
これらの注意点に関して、詳しくみていきたいと思います。
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注意しないといけない“起算日”の考え方
まず、基本的なところで、“運動器リハビリ”という言葉が聞き慣れない言葉かもしれません。
この“運動器”というのは、身体を動かす器官のことを指しており、関節・筋肉・骨・靭帯・皮膚…等などがあります。その器官を損傷してしまった際に、行う必要なリハビリのことを“運動器リハビリ”といいます。
例を挙げると、骨折や靭帯損傷、人工関節置換術後等があり、一般的には整形外科にかかるような状態、とイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。
このような状態になったら、
そのリハビリの対象となる傷を負ったその日から数えて150日間リハビリができる、ということです。
実際にリハビリが始まった日から数えて150日間、ではありません。
例えば、
運動中に負傷して、すねの骨の骨折と診断され入院
入院は2週間で終わり退院したが、まだ歩行に不安が残っているので、整形外科に通院してリハビリすることに
…という際には、通院リハビリは、あと約130日ちょっとできる換算になります。
この150日間の期間であれば、1日に行えるリハビリ時間は限られていますが、
別に毎日でも通院してリハビリすることは可能です。
医療保険でのリハビリを利用する際に留意したいこと
今述べている『150日ルール』は、医療保険を用いたリハビリをされる時に限った話です。
お若い方々には縁遠い話ですが、65歳以上の方で要支援・要介護認定が下りている方々にとっては、介護保険を用いたリハビリを行うことも可能です。
但し、法律の定めで、医療保険と介護保険を併用することはできません。
介護保険でのリハビリを実施している間にも、刻一刻と150日は過ぎていきますので、注意が必要です。
私が以前関わっていた高齢者の男性は、胸椎(背骨の一部)を患い、固定術を施行されました。
一旦退院されたものの、下肢の筋力発揮が乏しく、痛みもまだ強くあったのでリハビリが必要な状態でした。
但し、通院するタクシー代が高額となるため、自身の力で通院できるまで、在宅での訪問リハビリを選択されました。
この方の訪問リハビリは、介護保険下のリハビリです。
3ヶ月近く、週2回のリハビリを頑張られて、杖歩行や簡単な自転車操作までできるようになりました。
さらに元の生活動作に戻るために、残された2ヶ月近い期間を、通院リハビリに変更され、ほぼ毎日通われています。
上記の方のように、その人その人にあった条件下でのリハビリを選択して、効果的に機能回復をしていくことが大切になってきます。
そのことを改めて感じさせてくれる事例でしたので、ご紹介させていただきました。
150日を超えても、リハビリはできるけど…
さて、ここまで『150日ルール』についてお話してきました。
では、ぶっちゃけて言うと、この150日が過ぎてしまうとリハビリはもうできないのか、というと、そうではありません。
上記にあるように、介護保険を使える方は、介護保険下でのリハビリは利用可能ですし、医療保険の方でも、通院リハビリなど月に13単位以下(1単位が20分換算)であれば、リハビリを継続することが可能です。
ここで大事なのは、
・集中的にリハビリを実施できる期間が150日と定められている
・それを過ぎると頻度が少なくなるので、効果が出にくくなる可能性がある
ということを『知っている』こと
…だと思います。
リハビリは、負傷してしまった状態から、元の身体の状態に戻す療法です。
誰しもが、元の元気な健康な状態に戻りたいのは当たり前ですので、そのために必要な情報を適切に知っておき、それを効果的に活用することが重要となってきます。
まとめ
以前のテーマの時にもお伝えしましたが、詳しく話し始めると、例外や細かな法規定もあります。
私達が提供している、自費リハビリ、という手段もあります。
自分や自分の周りの大切な人たちが不利益を生じないように、正しい情報を集めて、納得の行く選択をしていきましょう。
私達に、そのお力添えができればありがたいですし、この文章が何かしら良い影響を与えられているならば、幸いに思います。