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脳卒中後遺症でお悩みの方へ|理学療法士が教える生活の質向上のためのリハビリ

コラム

脳卒中は、発症後の生活に大きな変化をもたらします。身体機能の変化だけでなく、これまで当たり前にできていた日常生活の動作に困難を感じ、「以前のような生活ができるだろうか」と不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

しかし、適切なリハビリテーションと専門的なサポートにより、生活の質を向上させることは十分に可能です。ここでは、理学療法士の視点から、脳卒中後遺症に対するリハビリの効果的なアプローチと、生活の質を高めるための総合的なサポートについてご紹介します。

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脳卒中後遺症の種類と日常生活への影響

運動機能障害(片麻痺)

脳卒中の代表的な後遺症である片麻痺は、身体の片側に麻痺が生じる状態です。歩行困難、階段の昇降、物を持つ、細かい作業などに影響を与えます。

  • 歩行への影響:バランスの取りにくさ、歩行速度の低下
  • 上肢機能への影響:物を掴む、持ち上げる、細かい操作の困難
  • 日常生活動作への影響:着替え、食事、入浴などの基本的な活動

言語機能障害(失語症・構音障害)

コミュニケーション能力に影響を与え、社会参加への障壁となることがあります。

高次脳機能障害

記憶、注意力、判断力などに影響を与え、日常生活の計画や実行に困難を生じることがあります。

生活全体への影響

これらの後遺症は、単に身体機能の問題だけでなく、精神的な面、社会的な面にも大きな影響を与えます。「できないことが増えた」という喪失感や、将来への不安などが生活の質を大きく左下させる要因となります。

生活の質を向上させるリハビリアプローチ

機能改善を目指すリハビリテーション

歩行能力の改善

歩行は日常生活の基本となる動作です。理学療法士は、個々の患者様の状態に応じて以下のようなアプローチを行います。

  • バランス訓練:立位保持から始まり、重心移動の練習
  • 筋力強化:下肢筋力の向上と持久力の改善
  • 歩行パターンの修正:正しい歩行フォームの習得
  • 歩行補助具の適切な使用:杖や歩行器の効果的な活用

上肢機能の向上

日常生活で必要な手や腕の動きを改善するための訓練を行います。

  • 関節可動域の維持・改善:肩、肘、手首の動きの改善
  • 筋力強化:段階的な負荷調整による筋力向上
  • 協調性訓練:細かい動作の精度向上
  • 日常生活動作の実践:実際の生活場面を想定した練習

日常生活動作の練習

実際の生活で必要な動作を、患者様の状態に合わせて段階的に練習します。

  • 起居動作:ベッド上での動作、起き上がり、立ち上がり
  • 移動動作:歩行、階段昇降、車椅子操作
  • 身辺動作:着替え、食事、入浴、トイレ動作
  • 家事動作:料理、掃除、洗濯などの応用動作

理学療法士によるカウンセリングと生活提案

身体機能を超えた総合的なアプローチ

ナッセボディワークスでは、身体機能の改善だけでなく、理学療法士が患者様一人ひとりの生活背景や価値観を深く理解し、その方に最適な生活の質向上プランを提案します。

目標設定のカウンセリング

「以前と同じようにはできないかもしれないが、別の方法で同じ目標を達成できる」という視点から、患者様と一緒に現実的で意味のある目標を設定します。

例:料理への取り組み

  • 従来:包丁を使った細かい作業ができない
  • 新しいアプローチ:電動の調理器具の活用、座位での調理環境の整備、家族との役割分担の見直し
  • 結果:料理への参加を継続し、家族とのコミュニケーションの場を維持

例:外出・社会参加

  • 従来:長距離歩行が困難で外出を諦めがち
  • 新しいアプローチ:公共交通機関の活用方法、休憩場所の事前確認、歩行補助具の効果的な使用
  • 結果:計画的な外出により社会参加を継続

環境調整の提案

理学療法士の専門知識を活かし、患者様の生活環境を機能的かつ安全に整備する提案を行います。

  • 住環境の改善:手すりの設置、段差の解消、照明の改善
  • 福祉用具の選定:個人の状態に最適な福祉用具の提案
  • 生活動線の見直し:効率的で安全な生活動線の設計

心理的サポートとモチベーション維持

身体機能の改善だけでなく、精神面でのサポートも重要な要素です。

  • 成功体験の積み重ね:小さな改善を確認し、達成感を共有
  • 不安や悩みの相談:専門的な視点からの適切なアドバイス
  • 家族との関係性の維持:家族の理解促進と協力体制の構築

マンツーマンリハビリの効果

個人の状態に合わせた細やかな指導

ナッセボディワークスの90分マンツーマンリハビリでは、患者様の状態変化を詳細に把握し、その時々に最適なアプローチを提供します。

継続的な評価と調整

  • 定期的な機能評価:客観的な指標による改善の確認
  • プログラムの柔軟な調整:進捗に応じた訓練内容の変更
  • 個別の課題への対応:特定の困難に対する専門的なアプローチ

モチベーション維持のサポート

目標の共有と達成感の体験

理学療法士が患者様と密にコミュニケーションを取り、目標達成に向けた道筋を明確にします。

  • 短期目標と長期目標の設定:達成可能な目標の段階的な設定
  • 進捗の可視化:改善の様子をグラフや動画で確認
  • 成功体験の蓄積:小さな改善も見逃さない評価とフィードバック

生活の質向上への総合的アプローチ

身体機能の改善に留まらず、患者様の人生全体をサポートする視点を持っています。

家族への指導も含めた包括的アプローチ

家族の理解促進

脳卒中後遺症は、患者様だけでなく家族全体に影響を与えます。理学療法士が家族の方にも適切な知識と対応方法をお伝えします。

  • 病状の理解:後遺症の特徴と改善の可能性について
  • 日常生活での配慮点:安全で効果的なサポート方法
  • コミュニケーションの工夫:患者様の自立を促す関わり方

家庭でのリハビリ継続

施設でのリハビリ効果を最大化するため、家庭での取り組みについても指導します。

  • 自主トレーニングの方法:安全で効果的な運動の指導
  • 日常生活での工夫:生活の中でできるリハビリの提案
  • 継続のコツ:無理なく続けられる方法の提案

リハビリを始めるタイミングと選び方

退院後のリハビリ継続の重要性

医療保険でのリハビリには期間制限があるため、退院後も継続的なリハビリが重要です。

維持期リハビリの意義

  • 機能維持:獲得した機能の維持と向上
  • 廃用予防:使わないことによる機能低下の防止
  • 生活の質の向上:より良い生活を目指した継続的な取り組み

自費リハビリ施設選びのポイント

理学療法士の専門性と経験

  • 脳卒中リハビリの専門知識:病態理解と適切なアプローチ
  • 豊富な臨床経験:様々な症例への対応実績
  • 継続的な学習:最新の治療技術の習得

個別対応の充実度

  • マンツーマン指導:患者様に集中した質の高いリハビリ
  • 十分な時間の確保:90分という充実した時間設定
  • カウンセリングの重視:身体面だけでない総合的なサポート

通いやすい環境

  • アクセスの良さ:継続通院に重要な立地条件
  • 駐車場の完備:車での通院に配慮した環境
  • 予約の取りやすさ:患者様の都合に合わせた柔軟な対応

まとめ:希望を持ったリハビリテーション

脳卒中後遺症があっても、適切なリハビリテーションと専門的なサポートにより、生活の質を向上させることは十分に可能です。ナッセボディワークスでは、10年以上の経験を持つ理学療法士が、患者様一人ひとりの状況に応じた最適なリハビリプログラムを提供します。

身体機能の改善だけでなく、理学療法士によるカウンセリングを通じて、患者様の価値観や生活目標を理解し、別の方法でも同じ目標を達成できるような提案を行います。これにより、「できないこと」に焦点を当てるのではなく、「できる方法」を一緒に見つけていくことができます。

90分のマンツーマンリハビリでは、患者様との信頼関係を築きながら、身体機能の改善と生活の質向上の両方を目指します。また、ご家族の方へのサポートも含めた包括的なアプローチにより、患者様を取り巻く環境全体をより良いものにしていきます。

「以前のような生活を取り戻したい」「もっと自分らしい生活を送りたい」そんな思いをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。理学療法士があなたの状況を詳しくお聞きし、最適なリハビリプランをご提案いたします。


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  • 電話:080-4794-0540
  • メール:ogaya@necess.jp

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小栢 崇裕

【監修者】

株式会社ナッセ / 理学療法士
小栢 崇裕(オガヤ タカヒロ)

プロフィール
新卒で回復期リハビリテーション病院に入職。
その後、2018年4月にナッセへ訪問リハビリ・デイサービス機能訓練指導員として入職。
デイサービスリハビリ部門リーダーとして約20名のセラピストマネジメントやリハビリデータの収集・解析・フィードバックも行う。
研究業績
・第2回日本予防理学療法学術集会
・第36回東京都理学療法学術大会
・回復期リハビリテーション病棟協会 第31回研修大会in岩手